« 2016年がはじまった | トップページ | ガルンガン〜クニンガン 2016 »

2016年2月 5日 (金)

あと五日でガルンガン

「ガルンガン」は210日に一度めぐって来る。

先祖や祖霊をお迎えするバリ島独自のお祭りの期間です。
10日後には「クニンガン」があって、お祭りが終わります。
日本で例えるなら「迎え盆」と「送り盆」のような感じなのでしょうか。
今まで主人からガルンガンの話を何度となく聞いていましたが、私が現地で経験するのは初めて。
亡き主人にとっては正に「新盆」にあたります。
Night_baron
                    「Night Baron」     by Kikuo Mori
この絵のように「バロン」(獅子舞のような感じ)が町中を練り歩いたりするんだそうです。
後日、あらためて私が見て・聴いて・感じた「ガルンガン」をレポートしたいと思います。
バリの人々は、本当に信仰心が厚い。
信仰心、というより、もう生まれたときから、当たり前に「そこ」に信仰が根付いている訳だから、当然といえば当然なのかもしれない。
今日は「カジャンクリウォン」とよばれる日。「魔の出やすい夜」とも言われます。
いつもこの日の夕方になると、正装に着替えたお手伝いのカデが、お供え物を載せたお盆を持ってやって来て、家の中の色んな場所へお供えをしてくれる。
R1003776_2
お供えが終わって、アイロンがけをしてくれているカデとおしゃべりをした。
「あと五日でガルンガンだよ、トモカ。ガルンガンには、モリが好きだったラワールを持ってくるよ」と。
「モリは、今、どこにいるのかなぁ?」と私が聞くと
「見えないけど、どこにでもいるよ。ガルンガンのときはお供え物を食べに毎日来るよ。モカは見えているかもしれないねー。犬は目がいいからねー」って(笑)
なんだか、母と子のような会話だな、とここに書いていて可笑しくなった。
カデは私より10歳近く若いのに、三人の子育てをして(一番上の子はもうすぐ高校生)日々の仕事もテキパキこなすし、しっかり者だ。
それに比べて私はいつまでたっても、子供みたいだなぁ。。。。
カデは、この家に主人が暮らし始めた時からずっと来てくれている。
私より主人を見ていた時間がはるかに長い。
私が主人と初めて会ったのは2009年の初秋だった。
画家の森さんが私のアルバム「Lotus」のジャケットの為に描いてくれたその原画を受け取りに数年ぶりにウブドに来たのだった。
Tomocas_cd
森さんとワルンで夕食を一緒にした。
食事が終わってコーヒーを飲んでいると、 森さんが「実は、今夜、ウチの近所で結婚披露宴があって招待されているんだけど、もしよかったら一緒に行きませんか?」と。
「それで、もしよければ、オーボエの演奏を披露してくれませんか?みんな悦ぶと思うので」と。
私は森さんにサロンを借りて一緒に会場へ行った。
そして、促されるまま、 花嫁と花婿さん、招待客の前で日本の曲を数曲、演奏した。
みんな、ニコニコして聴いてくれた。
楽器をケースにしまって、敷地の奥へと案内された。
ぜひごちそうを食べて下さいと言われ、私達は夕食を済ませた後でお腹がいっぱいだったけれども、お断りするのは失礼にあたるだろうという事は知っていたので、ほんの少しいただいた。
そして、コピを運んできた若くてハツラツとした感じの女性がいた。
森さんは「この子、ボクの愛人やねん」と言った。
彼女はケラケラと笑っていた。
私は真に受けた訳でもなかったけど、でも、どこかで「有り得るのかなぁ〜?」なんていうふうにも思った。
私と森さんは、音楽や絵の話やバリの話ばかりで、プライベートに関する話題は全くしなかったから。
この若い女の子が、カデだった。
そして、この披露宴が行なわれた場所が、カデの家族が暮らしている家だったのだ。
私が主人と初めて会った日に、カデの家族にも出会っていたのだった。
今では笑い話。そして懐かしい想い出である。
カデだけでなく、カデの家族や近所のバリの人とも、主人は仲良くつき合っていた。
そういったものが、主人が遺してくれた大きな財産だと思っている。
私を家族のように思ってくれているカデの家族に感謝。
そして、家族同然の親切をくれるこの関係性を遺してくれた主人に感謝。
1899754_732119060200742_12055586896
なんだかこうして一枚の写真に一緒に収まっているのを観ると、まだ当たり前に生きていて、ふっとそこにいるような気がしてならないのだけれど。
時は流れる。とまらない。一秒先は未来であり一秒後はもう過去なんだ。
生きている私は未来に生きていかなければね。
あと五日でガルンガンがやってくる。
喜久雄さんが帰ってくる。
大好きだった豚の料理、コーラ、甘いあんこのお菓子、コーヒー、マルボロライトも用意して、お待ちしています。

|

« 2016年がはじまった | トップページ | ガルンガン〜クニンガン 2016 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 2016年がはじまった | トップページ | ガルンガン〜クニンガン 2016 »