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2018年6月28日 (木)

食と生活

バリ島に限らずインドネシアにはワルンと呼ばれるカジュアル食堂が沢山あります。
健康志向の西欧人が多いバリ島では近年、Non MSG(化学調味料不使用)やベジタリアンワルンも増えつつあります。
「ナシチャンプル」は白飯のまわりにおかず数品が盛られる定番ご飯。
選んだおかずの量と内容で前後しますが安い店では日本円で60円〜150円ほど。
ツーリスト向けのレストランではこのナシチャンプルが800円くらい。
ただ安い店はそれなりで、使用している米や野菜はオーガニックではありませんし、油、調味料の質もそれなりです。
時々はそういったローカルワルンやカジュアルな店での食事もするのですが、殆ど自炊でオーガニック食材を使っています。
現在は厳格なベジタリアンではないので魚のダシも使い、ときどき魚自体も食べますが肉類は10年以上口にしていません(これから先も食べる事は無いと思います)
しかし野菜だけでも十分に栄養が摂れて健康が保てるし食べる事の楽しみも享受できています。(ベジタリアン生活に切り替えた約2年は厳格ビーガンだったので外食や他人との食事がとても大変でした)
ベジタリアン生活を始める前の私の食生活を振り返ってみると.......。
東京で一人暮らしを謳歌していた私は料理に全く興味が無くほぼ毎日外食。
ラーメン餃子・ステーキ・スパゲティ・とんかつ・海老フライetc......夜は仕事の後に飲み歩き、シメにラーメン屋、おでん屋、寿司屋、、、とよく食べてよく飲んでよく遊んでいたなぁーー!
でもあの生活を続けていたら、、と想像すると怖くなります(笑)
健康のみならず体型も。
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バリ島でのシンプルライフもずいぶん板についてきました。
余分な物を買わない、持たない、知恵を使って利用する。
節約感覚が身につくとあまりお金を使わず生活することが楽しくなってきます。
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スーパーではなく、オーガニックマーケットで野菜とフルーツを買う理由は新鮮さと安心。
ウブドのオーガニックマーケットの先駆け的お店「ワルンアラミ」のオーナーは日本の女性ですが、安心した食材への拘りで、日本の「野口の種」をバリ人の契約農家さんが育てて毎週火曜日の同店のマーケットで販売しています。
マーケットでは過剰包装が無いということも大きな理由。
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バナナの葉で作ってあるトレーが可愛らしい。
私の家の近くでも週に2回のオーガニックマーケットが開かれています。
もちろんマイバック持参。
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いつも同じおじさんから買うのでよくオマケしてくれます。
おじさんは「今は市場でもプラスチックバックを沢山使っているけどうちの周りには沢山バナナの葉があるから必要ないよ」と。
でも残念ながらこういう意識のバリ人ばかりではないのが現実で、バリ島のゴミ問題はとても深刻です。
せめて自分の家の中で出す様々なゴミは少なくしたいと思い努力はしていますが......。
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ちょうど我が家のバナナが食べごろを迎えたので、今日、収穫しました。
家の敷地の中で育った食べ物というのは良いエネルギーが巡るといいます。
アボカドの大きな木も1年に一度、沢山の実をつけてくれます。
大地と太陽と雨の恵みに感謝。
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いつも家のことを手伝ってくれているカデ夫妻。
獲れた沢山のバナナはカデのファミリーや大家さんと分け合います。
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シンプルな暮らしの蓄積が私にもたらすものの本当の答えや意味がわかるのは今ではなく未来のように思う。
でも今が繋がっていくのだからやっぱり今に意味があるのだろう。
のんびり過ぎていく日々も、ひたすら忙しい日々も、思い通りにいかない!が続く日々も、ワクワクが続く日々も。。。。
いろんな日々があっていろんな価値観や考え方があって。
柔軟と成り行きと誠実と信頼と。
   いろんな日々が未来の幸せに繋がりますように。
     バリ島ウブドより 6月28日 PURNAMA(満月)
 

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2018年6月24日 (日)

夢の途中(scene 2)

「今日はどういったお祭りなんですか?」
と正美は行列をみつめている中年の女性に尋ねてみた。
女性は首だけをこちらに向け無表情のまま「弔いのまつりよ」と静かに言い、再び行列のほうへ向いた。
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拍子抜けするほどに取引先との打ち合わせが早く終わってしまった。
会社が用意してくれた新幹線の時刻までにまだ6時間もあった。
滅多に来る場所でもないし、あてもないが路線バスにでも乗ってみようかと、正美の冒険心が呟いた。暑くもなく寒くもなく、散策をするにはちょうどよい季節というのも正美の足取りを軽くさせた。
取引先の会社を出てしばらく歩くとバス停があり、品の良い着物姿の婦人がバスを待っていた。ほどなくして濃いミドリ色のバスがゆっくりとやってきて、婦人に続いて乗り込んだ。上品な白檀の香りが鼻をかすめた。
乗客は昌美と夫人の二人きりで、婦人は4つ目で降りて行った。
どこで下車しようかと正美は窓の外に流れていく景色をぼんやり眺めていた。
どこか落ち着けそうな店でゆっくり昼食をしてから散歩をしてみようと思い、直感を頼りに6つ目の停留所に降り立った。
店を探しながら山を背に歩く途中、この賑やかな行列に遭遇したのだった。
いや、正確には「賑やか」だと感じたのはほんの僅かな瞬間だった。
錦の布で飾られた神輿の上には花嫁衣装のような打掛を着た若く美しい女性が座っている。
だがその表情は明らかに悲しそうなのだ。
見た者の心を一瞬で分厚い雨雲が覆ってしまうほどに。
同じような神輿がその後に3台続いた。
先頭の女性ほど悲しそうな表情では無いが、複雑な表情を隠すかのようにぎこちない笑みを口元に浮かべて。
3台目の女性が正美のすぐ近くを通り過ぎようとしたとき背中にザワザワとした感覚があり全身を鳥肌がおそった。
祭りに音楽は付き物のはずなのにこの行列には音がない。
唯一の音といえば、低く不気味な太鼓の音。
その太鼓の音に隠れるように、行列を見守る人々が口元を隠しながらヒソヒソと話す中にイケニエというコトバ。。。
正美はここにいるのが怖くなり、空腹も忘れ先ほど降りたバス停へ向かって歩き始めた。
カラダじゅうが震えている。
早足で歩いているのに全く進まない。
動悸が激しい。
ここは一体どこだ?
正美は一心に歩いた。恐ろしい何かから逃げるかのように一度も振り返らずに。
気がつくと降車したバス停を2つも通り越し歩いてきたようだ。
正美はスーツのポケットからハンカチを取り出し、額の汗を拭った。
早足で歩いた為の汗なのか冷や汗なのか。スーツまで汗が滲んでいる。
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5分ほどするとバスはやって来た。
車内は高校生たちで賑やかだった。
「今日の数学、ごっつ難しかったやん?」という会話が耳に入り、正美は現実に戻ってきたのだとほっとした。
正美は途中少しまどろんだようだが、バスは何事もなかったかのように在来線の駅ロータリーに到着した。
腕時計を見ると午後の4時半を少し過ぎていた。
柔らかな夕方の陽射しがある。
正美はバスを降りてから路線図をしげしげと眺めた。
取引先のバス停の名前をスマートフォンのメモで確認してみた。西町5丁目。
西町5丁目から数えて5つ目の「西高校前」は終点だった。
 
                                              to be continued......

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2018年6月21日 (木)

夢の途中(scene 1)

午後の広場のベンチで知らぬ間に微睡んだようだ。
まだ眠い目をこすりながら私は辺りを見渡した。
ターバンを巻いたおじさんがうまそうに葉巻を吸っている。
ツィギーカットの女性はフランス人だろうか。羨ましき脚線美。
Monetの油絵から抜け出してきたかのような日傘を差した白いドレスの婦人。
薄曇りの今日なのに、、こんもりと丸い日傘が白紙の五線紙に疑問符を描いた。
抱きかかえていた茶色の鞄を肩にかけて私は立ち上がった時、軽い目眩を感じた。
この目眩の感覚とこの場所に見覚えがある。デジャブ。。。
いつもまどろみのあとは意識の扉が半開きだ。
少し街を歩いてみるとドーム状の回廊があった。
ひんやりした空気に向こうから歩いてくる紳士の靴音が石に反響する。
私は鞄から旅の相棒が治っている箱を取り出し組み立てる。
この瞬間、イーサンハントと共に闘う美女工作員がアタッシュケースからライフルを組むシーンを妄想する私である。
心地よい残響に身を委ねながら思い思いのフレーズを鳴らした。
バッハのパルティータが意識の中に灯ったので目を閉じたまま最後まで吹いた。
豊かな響きの応援もあり満足して目をひらくと3人の男性が私の正面に居た。
そのうちの一人はさっきの広場に居たターバンのおじさんだ。
おじさんは仲間の二人と手話で会話を交わした後、私に近づいて来た。
おじさんから何とも良い香りが漂ってきたものだから「この匂いはどこの記憶と繋がっているんだったかな?」とぼんやりしている間に、おじさんは私の鞄の中を物色し始めた。私は正気に戻ると、慌てておじさんから鞄を取り上げた。
おじさんは怒っているでもなく悪びれるでもなく、優しさと厳しさを足して2で割った目で私を見つめた。
そしてひどく訛りのある英語で「What is this song? is this a incantation?」
         to be continued......

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2018年6月 8日 (金)

屋久島トリップ(2) 屋久島高校 & Live

初・屋久島6泊7日はあっという間でした。
初めてというのは、どんなことにおいてもSpecialで一度きり。
そもそも、この島へ長年通い詰めている友人夫妻との出会いと導きがなければ訪れることは無かった場所だったと思う。
人と出会い関わり合うことで人生の道筋の枝葉はいくつにも広がっていくものです。
私も誰かの人生においての小さな枝葉の一部になっていたら嬉しいし、音楽を介してのそれであったなら本当に嬉しく幸せなことだと改めて感じた旅でした。
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ちょうど5月の屋久島は天候的ベストシーズンとの情報でしたが、やはり島の天候は気まぐれで、帰京日前日からの雨風で船は全便欠航。
空路も欠航か?と危ぶまれましたが無事飛んでくれました!
(私たちの帰京後、屋久島は本格的な梅雨入りをしたそうです)
次回来島の際は行き帰りの日程には余裕を持たせた方が良い、という勉強になりました。
鹿児島から空路わずか30分の小さな島は、独特の「気」に包まれている場所でした。
私が暮らすバリ島も然り、島には独自の文化が根付きそこに生きる人々の気が島を形成しているように感じるのです。
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今回の滞在のメインは二つ。
「ワークショップ@屋久島高校吹奏楽部」と「Live屋久島のゆめ@宮之浦パノラマレストラン」
5月18日・屋久島高校ワークショップ。
吹奏楽部の部員は現在21名。1年生〜3年生ちょうど7名ずつでした。
オーボエとピアノでの演奏を数曲聞いてもらった後、みんなで音を出しました。
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実験的に音を通して遊んでみるというワークショップも考えていたのだけど、それはまた次の機会に。。。。
今回は吹いて奏でる楽器の先輩である私から「息」で音楽をすることをレクチャーしてみました。
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みんな音に対する姿勢が良く、音もどんどん伸びやかでふくよかになっていきました。吹奏楽器というのは、本当に怖いくらいに気持ちが音に現れる楽器です。
息は私たちの心と身体を通して楽器に注ぎ込まれ音を創ります。
そして音で演じるのです。楽しさ、優しさ、力強さ、美しさ、哀しみ、怒りまでもの感情や表情を音で表現できるというのはなんて楽しいことなんでしょう。
しかもそれは「目に見えない表現」というところが音楽の魅力たる所以だと私は思っています。Music is Magic!
最後にみんなで記念撮影
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これから夏の吹奏楽コンクールのシーズンですが、どうかミスしないことばかりを念頭に置いた音楽をしないでほしいです。もちろん完璧な演奏は素晴らしいのですが、音楽ってそれを前提にしてしまうとキラキラやワクワクが消えてしまうんですね。
かつて、吹奏楽の名門校に居た私は、それが息苦しくて仕方ありませんでした。
音楽は楽しく活き活きと!そしてとても大事なのは自分に納得が行く(自信を持てる)まで練習を頑張る!ということです。
練習すればミスは自ずと減るし音楽すること自体が楽しくなる。ということは上に書いた問題は解決できてしまうという訳ですね。答えはいつもシンプルです!
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5月19日・Live
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オープニングアクトの地元おじ様バンド・ビッグストーンと、シンガーソングライター岩切芳郎さんが会場を温めてくれました!
会場には入りきれないほどの沢山のお客様。
この日の準備に動いてくださった幸代さん、文人さんをはじめ、PAの片やんさん、PAアシスタントをして下さった安部さん、エレピのフォローをしてくださった山田さん、素敵な空間とお料理を作って下さったパノラマの皆さん、出会えた屋久島の皆さんに心からのありがとうの気持ちを送ります。
いつでもどこでも、その場限りの Live!
やっぱりLiveは楽しい。
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Buntaro Katoによるバリ島写真のPhotos & Movieも好評でした。
そして宿でも宴会。
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5月20日。朝から雨。JR屋久島ホテルの温泉の泉質がとても良いと聞き入ってきました!温泉好きとしては、ここのお湯が一番好きでした。
夜は皆さん集っての宴会。地元のお料理などなど、美味しく戴きました。
宴会には音楽がつきもの。歌って笑って踊っての宴でした。
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屋久島の皆さん、ありがとうございました!
またゆっくり屋久島の森に包まれたいです。

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2018年6月 2日 (土)

京都→屋久島トリップ(1)

今回の日本滞在の後半は旅でした。
連休が明けてから京都に1週間滞在。
京都は敷居が高い感じがしていたのだけど、最近は少し身近に感じられるようになって来ました。嵐山や東山近辺や三十三間堂へ。
新緑の季節で、近くの温泉への道を散歩するだけでも気持ち良い季節でした。
継承の文化。静と動。悠久のとき。仏と人間。現代人の悩み。
京都からは色々メッセージをもらいました。
次に京都に来る時までにもう少し歴史を知っておきたいな、との思いは前回も抱いたのだが。。。
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化野念仏寺
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三十三間堂
 新緑の京都遊歩道  Photo by Buntaro Kato
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5月15日。晴れ。伊丹空港9:15→鹿児島10:25 鹿児島11:20→屋久島空港12:00
屋久島初上陸。
レンタカーを借りて、島の人がオススメだという「ゆのこの湯」という温泉へ。
自然そのものの公園が隣接されていて、おしゃべりな鳥たちが出迎えてくれた。
翌日も朝から晴天。車で島を一周。西部林道という山道が気持ちよくて1時間近くを林道の途中の渓谷で過ごした。鹿や猿がときどき道路に出て来たり。
このワンコは西部林道の中でひとりぼっちで寂しそうだった。
この時は何も食べるものを持っていなかった。お腹空いていそうで可愛そうだったなぁ。
ワンコに後ろ髪をひかれる思いで渓谷を後にしました。
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気持ち良い場所をみつけたらのんびりするというのが気ままな旅の醍醐味。
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  白谷雲水峡にて Photo by Buntaro Kato
力強く根を張り生き続けている大きなおおきな木たち。
触れて匂いを嗅いで頬を寄せてみた。
小さな人間と大きな自然。私たち人間は大地や雨や太陽や風や雲や月や。。。
偉大な自然とその恵みにより生かされている。
人間が立ち入れない領域は沢山あって、屋久島ってそういうことを肌で理解させられるようなそんな場所だった。
同時に森や水や風や太陽は優しく微笑んでくれる。
登山道を歩いていて一番感心したのは、ゴミが一つも落ちていないことでした。
日本人のみならず外国人も多く目にしたけれど、屋久島に訪れる人々は自然に対する敬意が大きいのでしょう。
もちろん、現地の山岳ガイドの方々による啓蒙活動の表れでもあるのでしょう。
登山道は神気に満ちていて空気が美味しくて清らかでした。
屋久島トリップ(2)へ続く。

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