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2019年3月 5日 (火)

新年を前に

今年もバリ島の新年がやってくる。
私が最後に日本で1月1日を迎えたのは5年前。それ以降はずっとバリ島での新年だから、バリの新年であるニュピが今の私にとっては新年という感覚が強い。
一年のうちの殆どをこの場所で暮らしているのだから、まぁ自然のような感じもする。
ここ数年は、新年を迎える前の3月1日に玄関の暖簾を新調することも楽しみのひとつ。今年はこんな感じの暖簾を手作り。
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2019年のバリ島新年は2日後の3月7日。
ニュピ(Nyepi)と呼ばれるバリヒンドゥーの新年。ニュピは静寂の日と称され、空港も閉鎖され、島内の人間は外出禁止。火と電灯の使用も基本的には禁止される。
今日は日本でいうなら年の瀬の12月30日。
街中は買い出しの人々でいつもより慌ただしく賑わっていた。
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新年を迎える前にどうしてもやっておきたかったことを今日、終えた。
まさにこの日というタイミングで。
我が家の庭にそびえたつアボカドの木の剪定。
実がなり出してから今年で8年目くらいかな。
毎年、6月頃から小さな花が咲き出し、その後に小さな実がつき始め、段々と大きくなり12月頃に1度目の収穫期。それから2ヶ月ほど実り続ける。
昨年までは平均250個ほどは採れて、近所の方や友達におすそ分けしたり、私も毎日のようにアボカドを食べて「もう、来年までアボカド食べたくない!」というくらいだったけど、今年は掌に載るくらいの大きさになったあたりで8割がた落ちてしまい実際に収穫できたのは50個くらい。
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アボカドの木は、徐々に実りが悪くなるとか、実りの寿命は10年くらいとも聞いていたので、そろそろかなと思っていたのだが。。。
昨年も剪定をしようと思いつつも、日本への帰国のタイミングなどなどで機を逸して今年こそはと。
友達からの紹介で、すぐ隣の村に住む木こりのお兄ちゃんが今朝早くに来てくれた。
小さなトートバックに入っていたのは紐と小さな斧だけ(笑)
我が家のアボカドの木は、ヒョロヒョロとしていて、屋根よりだいぶん高い木。
暴風雨の時は撓って倒れてしまうのではないかとハラハラ。
豊作だった昨年は表通りから見えるたわわに実った沢山のアボカドを目当てに見ず知らずのジャワ人が「アボカドを売ってくれないか」と玄関まで来たことが何度かあった。
バリ人の木こりの兄ちゃんはあっという間にスルスルとお猿のように木に登り始めた。細い枝が折れるのではと冷や冷やして見ていたけど、小柄な兄ちゃんは腰に縛ったロープと切り落とす枝を結わえ、小さな斧で手際よく切り落としてくれた。
一気にバッサリ落としてしまうのも心許無く、全体の3分の1ほどを切り落とし。
ちなみにインドネシア語では「切る」をPotong(ポトン)と言うのだが、正にポトンと切り落とされた枝たち。
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庭に散乱した枝たちが発する匂いと気が、泣いているように感じられ、なんとも切なく悲しい気持ちになりながら無心で片付けをした。
青くて細い幹からはアボカドの匂い。太い幹からはアボカドの種の匂いがした。
切り落とされた枝たちはアボカドの木の一部であった事を誇らしく感じているようで、本当に心が痛み、あぁ、やっぱり、来年の実りが悪くてもいいから切らないであげればよかったのかも、、、と一瞬後悔の念が。。。
でも、切り落としたおかげで鬱蒼とした感じがなくなり、庭に注ぐ陽光も増え、空も広くなった。
毎朝、米の研ぎ汁をアボカドの木の根っこにかけながら会話をする。
今日もすべての掃除を終えた後、いつものように研ぎ汁をかけながら「ごめんね、痛かったでしょう、ごめんね」と謝ったら「大丈夫だよ、頭が軽くなったし、楽になったよ、ありがとう」と言ってくれたような気がした。きのせいかもしれないけどね。
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来年もおいしい実をつけてくれますように。
大地と太陽の恵みのアボカドツリー、ありがとう。
庭もスッキリ明るくなって清々しい。
ポトンついでに、嫌な想いやいらない想いやその他諸々、いろんな「黒いもの」は明日のうちに自分の中からポトンして、2019年の新年を謹んで清らかに迎えたい。

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